妊娠後期の貧血の数値とは?
妊娠をすると、喜びもつかの間、目まぐるしい体調の変化に見舞われます。
中でも、つわりや貧血について悩まれる方は多いのではないでしょうか。
つわりのひどい方はもちろん、
つわりが終わった頃にはお腹が大きくなり、
胃を圧迫してまたご飯があまり食べられないですよね。
なかなか栄養の摂取ができない中、
自分だけでなく赤ちゃんの栄養まで補っているのですから、
貧血にもなってしまいますね。
私もそうだったのですが、
妊娠後期に貧血と診断される方が多いです。
今回は、妊娠後期に起こる貧血の数値はどれくらいからなのか、ご紹介します。
妊娠中の貧血の数値
妊娠中は、赤ちゃんを育てるために、
そして、出産するときの出血に備えて、
たくさんの血液が作られるようになります。
しかし、血液量を一生懸命増やしても、
ヘモグロビンの生成が追い付かないことがあります。
このことにより、血液が薄いという状態となり、貧血に見舞われます。
貧血とは、血が少ないことだけではなく、
血が薄い場合にも認められる状態なのです。
妊娠中で貧血と診断されるのは、
血液検査においてヘモグロビン濃度が10.5g/dl以下になった場合です。
妊娠初期、中期、後期に関わらずこの値となっています。
妊娠後期に貧血になりやすいのはどうして
妊婦さんは、自身の体の中で、赤ちゃんを育てているわけですから、
貧血になりやすいということはわかります。
しかし、妊娠後期に貧血になりやすいのはどうしてでしょうか。
妊娠中期以降は赤ちゃんが自分で鉄分を作れるようになりますが、
それまではお母さんからの栄養供給にかかっています。
妊娠中期まではつわりもあり、十分に栄養が摂れていなくても、
妊娠後期の方が貧血になりやすいことには、理由があります。
まず、妊娠中期までは胎児が小さいということ。
胎児が小さいうちは必要な栄養素も少なくてすみます。
もう一つは、妊娠中期までは、お母さんの貯蔵鉄が栄養供給に活用されることです。
個人差はありますが、おおよそ妊娠中期までは、
お母さんの貯蔵鉄でまかなえるという方が多いです。
そして妊娠後期になりますと、胎児がぐっと大きくなります。
必要な栄養素が増加するのですが、
お母さんの血液の生成スピードは急激には向上しませんし、
胃を圧迫しあまり食べられません。
蓄えていた鉄も底をつき始め、
妊娠後期に貧血になる方が多くいらっしゃいます。
妊娠後期は特に貧血に要注意すると良いですね。
妊娠中の女性の4割が貧血になるというデータがあります。
妊娠中の貧血は、普段貧血になりやすい方に限らず、生じる症状です。
誰でも貧血かもしれない、
または貧血になるかもしれないという意識で食生活のバランスや、
体をできるだけ休めることに注意をしていきましょう。