貧血で輸血の数値とは?
貧血には重症化すると輸血が必要になることがあります。
ここでは輸血を必要とする場合の血液検査の数値の目安や、
原因として考えられることを説明させていただきます。
血液検査による診断の基準
血液中のヘモグロビン濃度が男性は血液1dL中14g以下、
女性は12g以下が貧血の診断の基準となっています。
血液1dL中7g以下で輸血を必要とする目安になります。
ヘモグロビンは赤血球の中にあり酸素を運ぶ働きをしています。
ヘモグロビンが不足して血液中の酸素が運ばれないと貧血が起こります。
貧血の原因を見つけて必要な輸血や適切な治療を行うことが重要です。
骨髄に原因がある場合
血液は骨髄の中で造られています。
何らかの原因で骨髄に異常が起き赤血球や白血球などが減少する、
再生不良性貧血や赤血球に損傷があり壊されてしまう溶血性貧血などがあります。
輸血のほかに骨髄移植や免疫抑制療法などの治療が行われます。
悪性腫瘍による貧血
胃ガンや大腸ガンなど患部からの出血によって貧血が起きます。
胃ガンの術後では胃の切除により、
貧血の改善に必要な鉄分やビタミンB12などの栄養素を、
十分に吸収しにくい状態になっています。
自己免疫疾患による貧血
女性に多い関節リウマチや全身性エリテマトーデスのような、
自己免疫疾患の合併症としても貧血が起こります。
自己免疫疾患では自分の細胞を攻撃するため、
栄養素を吸収しにくくなります。
治療による薬の副作用も考えられます。
貧血の重症化を防ぐためには
血液中のヘモグロビンが減少すると血液中の酸素を運ぶことができず、
心臓に負担がかかってしまい呼吸困難や動機がみられ、
心不全を起こす危険性もあります。
貧血には食事や鉄剤の補充で改善がみられる軽度のものもありますが、
気付かないうちに重症化して命の危険な場合もあります。
原因はさまざま考えられますので、
貧血の症状が重い場合や改善がみられない場合は、
病院を受診してしっかりと検査を行うことが必要です。
輸血を必要とする場合の血液検査の数値を紹介しました。
検査の結果や他の病気を併発している場合に輸血するこちがあります。
貧血は普段の食生活も大事ですので気を付けて予防しましょう。